酵母の管理

酵母の投入

酵母の投入は、差分NIR分光法と呼ばれる方式を使って正確かつ低コストで行うことができます。この方式は、2つのセンサを使用します。1番目のセンサ、つまり上流センサはシングルチャネルのNIR分光計AS16-VB-Nで麦汁の濁度のベースラインを定めるために使用します。

このセンサは、醸造所内の場所にもよりますが、しばしばワールプール出口モニタ、即ちコールド・ブレーク・モニタとしても使用することができます。2番目のセンサである下流センサAS16-VB-Nは、空気を注入する前の酵母注入点の後に位置しています。このセンサは、酵母と麦汁の混合流を測定します。混合流の測定結果から単純にベースライン値を差し引いて純粋に注入された酵母の含有量を算出します。

ラボとの単純な比較で、酵母菌数との相関をC4000コンバータ内で直接プログラムすると同時に表示します。製品構成を追加することで、異なる吸光度と酵母菌数の比を持つ複数の酵母菌株に対応することができます。合計で32種類の製品定義セットアップが利用できます。

Correlation of Absorption to million cells/mL

吸光度とmL当たりの酵母菌数の相関関係NIR吸光度は、ランベルト−ベールの法則に基づいて、濃度と正比例しています。どんな再現性のあるラボ方式を使用しても、酵母菌数との相関を容易にとることが可能です。C4000の各種機能を活用することで、必要に応じて異なる酵母菌株の複数の相関が可能になります。

optek AS16-VB-Nシングルチャネル分光プローブ

optek C4000 制御用コンバータ

発酵

発酵では、AS16-VB-Nは、アダプタを交換するだけで、発酵槽内又はバイパスラインに直接取り付けることができます。所定の位置に取り付けることで、発酵サイクル全体をリアルタイムでモニタできるため、プロセスの最適化が可能になります。適切な凝集を示すラボサンプルを長時間待つ必要なく、タンクを自動的に放出することができます。酵母菌成長のレシピの影響に対するフィードバックも見ることができます。大規模な貯蔵庫では、発酵サイクル当たり6-10時間の節約になり、別の発酵槽を追加せずに発酵能力を増大することができます。

ビール/酵母界面、酵母の回収

多くの醸造所では、大規模な縦型発酵槽又は多目的タンクを使用しています。これらのタンクの主な利点の一つは、製品の余分な搬送を避けることが可能なことです。しかし、残留酵母は取り除く必要があります。1台の濁度センサをタンク出口、又は回収又は使用済み酵母ラインに取り付けます。酵母をビールから取り除くと、濁度計は酵母とビールの界面を判定します。従来、酵母とビールの界面は時間/容積もしくは目視検査で判定していました。この新しい方式により、製品の損失を低減し、より均一な製品の濾過を可能にしています。

酵母とビールの界面の他に、酵母の回収にもAS16Nインラインセンサを使用することができます。但し、界面の検出が唯一の目的である基本的な界面アプリケーションでは、optekはAS56-N内に低価格のプローブ型センサを提供しています。その低電力ランプモジュールも、AS56-Nシリーズプローブを4台まで1台のC4000ベースのシステム内に多重化することができるため、測定点コストを更に魅力的なものにしています。

optek AS16シングルチャネル分光プローブ

酵母の管理

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